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次の人

私は自分の特性をよく理解している。

単純に、

「去る者は日々に疎し」。

私の場合、忘れたい人がいたら離れるのが一番なのだ。
離れて、相手を考えずにいる時間を積み重ねるうち、いつのまにかその人のことを忘れているようになる。
そういう瞬間が一瞬から少しの間になり、しばらくになり、だいぶ長くなり、最後にはほんの時たましか相手のことを思い出さなくなる。
そうなれば、私はもう次に踏み出すことができる。

早くそうなりたくて、私はミニピンにふられた直後からずっとミニピンから離れたがっていた。
ミニピンはそんな私の意志には全く気付かないようで、距離を置いて私が忘れかけた頃に何かとコミュニケーションをとり、一定の近さを保ってしまう困った人だった。
それでも私は距離を置こうとするから、何度も同じことを繰り返して、くたくたに疲れ果ててしまった。

チームが分かれ、奴の名前も姿も声も情報も、一切見聞きしなくてよくなったのが、私の疲れた心には最高の薬らしい。
少し寂しいのは確かだが、それは形だけでも期待を持てた相手を失ったからというだけで、そんな期待を振り向けたところでミニピンが応えるはずがないことはわかりきっている。
それよりも常に頭を悩ませていた問題が物理的に解決され、一気に気持ちが軽くなった。
仕事への集中力も増した。

自分の向き合うべき問題が生活と仕事だけになった今、私生活に何のトピックもないのは確かに寂しいが、でも次を見つけるためにはこうなるしかない。

自分の視界と心からミニピンを抜き、普通に戻って他の人を見るのだ。
そうすれば、きっと次の人にきちんと会える。

年を追うごとに、出会う相手の質はだんだん良くなっている。

だから、次こそは。

by rendaya | 2004-10-04 22:09 | ミニピン

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